このまま人口が増え続けたらどうなるでしょう?
先進国と途上国の格差はどうなるのか?
この難題を丁寧に分かり易く解説したのがスウェーデンの公衆衛生学者のハンス・ロスリングさん。
MITメディアラボ所長伊藤譲一さんも絶賛するプレゼンの内容をお伝えしましょう。
50年ごとの世界を可視化する
ハンスさんは過去・現在・未来を50年のスパンで考えることで人口増加問題が見えると指摘しました。
50年ずつの変化をまずご紹介しましょう。
過去:1960年
先進国10億人、途上国20憶人の合計30億人。
西欧諸国とそれ以外の国には大きな格差が存在しました。
現在:2010年
西欧諸国と途上国という分類が消えつつある現代。
飛行機に乗り始める先進国10億人。
自動車に乗り始める中国10億人。
自転車やバイクに乗り始める途上国30億人。
経済状況が変わらない最貧国20億人。
世界の格差は、人口増加以上に広がっています。
未来:2050年
このままいくと人口は90億人になるといわれています。
注目すべきは最貧国の人口が40億人になると予想されることです。
ここに持続可能な世界のヒントがあります。
持続可能な世界の3つのカギ
50年後、人口増加を食い止めるには3つのポイントが重要だと述べられています。
1.エコ技術革新
2.貧困を減らす投資
3.世界の協調
特に強調していたのは、2と3。
西欧諸国が「牽引役」ではなく「お手本」となることを目指し、途上国の幼児死亡率低下に注力すれば人口増加は止まると断言しています。
世界の人口増加を止める唯一の方法は、幼児生存率を90%にするよう先進国が積極的に途上国に投資すること。
これがハンス氏の答えです。
今回のカギ
衝撃のプレゼンテーションでした。
人形劇のようにIKEAの蛍光ボックスやプラモデルをうまく使い、難しい議題を分かり易く伝えるハンス氏のテクニックには脱帽です。
今回のカギは、
■プレゼンでは、モノを活用する方法もある
です。
プレゼンテーションの方法は自由であり、どんなテーマでも分かり易く説明する方法はあるということが学びました。
動画情報
約10分の動画です。日本語字幕もありますので、ぜひご覧下さい。
ハンス・ロスリング:地球規模の人口増加について
Hans Rosling: Global population growth, box by box
※iPhone/Android等スマートフォンからはこちらの動画をご覧下さい↓
[1分TED]について
「TEDを見たいけど、英語が苦手。」
「10分は少し長い、見る時間がない。」
そんな声から、1分間で動画の魅力がわかるTED紹介、略して[1分TED]は始まりました。この記事を読んで、少しでもTEDの楽しさや面白さが沢山の人に伝わればと思っています。
NHKでも毎週月曜、夜11時から放送されていますので、ぜひご覧いませ。
スーパープレゼンテーション|Eテレ NHKオンラインそれでは、これからも楽しいTEDライフを!
@3_wa