(写真は @miya_nee さんのツイート より引用)
「ブロガーズフェスティバル」に今年も参加してきました。
名前の通り、ブログを書いている人や読んでいる人たちのお祭り。毎回たくさんの学びと新しいつながりが生まれるこのイベントが大好きで、3年連続で参加しています。
ただ、今年は少し違いました。聴衆者ではなく、プレゼンテーターとして参加し、オープニングセッションを担当させていただきました。
今回は、ブロガーフェスティバルでお話ししたこと、そしてお話しできなかったことについてご紹介します。
「ブロガーが世界を変える」
これが昨日のプレゼンタイトルです。
大げさな話に聞こえるかもしれませんが、私は本気で信じています。
2010年。私は友人と一緒にe-Educationという団体を立ち上げ、アジア最貧国と呼ばれるバングラデシュで、貧しい子どもたちへの教育支援を始めました。
特徴は、映像授業を活用した教育支援であることと、大学受験に的を絞ったこと。『東進ハイスクール』と『ドラゴン桜』を合わせた活動といえば、イメージできる方も多いでしょう。
(写真は @RyuNagayama さんのツイート より引用)
1年目の結果は大成功。貧しい農村で暮らす高校生がNo.1国立大学であるダッカ大学に合格し、18名の高校生が大学へ進学しました。いずれも村で初の快挙でした。
私たちの挑戦は続きます。2014年までに100名以上の高校生が難関大学・トップ大学へ進学しました。それだけでなく、現在は東南アジアを中心とした他の国々にも活動が広がっています。
ここまで書くと、私たちの活動は順調に見えるかもしれませんが、そんなことはありません。資金不足に悩んできた5年間であり、応援者・協力者を探す毎日でした。
「もっとたくさんの方に知ってもらうにはどうしたらいいか?」
こうして生まれたのが『トジョウエンジン』です。”途上国のイメージを豊かにする”というコンセプトのもと、2013年に創刊。途上国の明るい話題に絞って記事を書き、これまでに2500本近い記事を配信してきました。
成果は徐々に現れています。2015年10月時点では、「途上国 教育」とGooglで検索すると4〜5番目に表示され、「東南アジア 旅行」「南米 旅行」と検索すると1番に表示されます。国際協力に関心のある方だけでなく、海外を旅したいという人も私たちの活動を知ってくれるようになりました。
私たちはこの『トジョウエンジン』とクラウドファンディングを組み合わせ、プロジェクトの活動資金を集めてきました。約1ヶ月前から新たにネパールの子どもたちに最高の教育を届けるためのプロジェクトの活動資金を集めてきましたが、ブロガーフェスティバル開催日である10月18日に目標金額である120万円を集める事ができました。応援・協力してくださった皆さん、本当にありがとうございました!
以上が、昨日のブロガーフェスティバルでプレゼンした内容なのですが、実はお伝えできなかったことがあと3つあります。少し長くなりますが、ぜひお付き合いください。
【1】NGOの仕事は、最高に楽しいです!
「途上国の子どもたちに教育支援をしている」
こう聞くと、何かを犠牲にして途上国で活動しているように聞こえるかもしれません。実際、前職JICAを退職してNGOに専念した時、多くの方から「大変な道を選んだね」と言われました。
でも、そんなことはないんです。
例えば、こんなことがありました。
バングラデシュの高校生たちが大学に合格し、彼らのお祝いもかねて村を訪ねた時のこと。ダッカ大学に合格したイビラヒム君と、その家族に会うことができました。
(写真はe-Educationホームページより引用)
「お前は家族の誇りだ」
こう語ってくれたのはイビラヒム君のお父さん。農業を営む彼の家庭からダッカ大学へ合格したのはイブラヒム君が初めてのことだったそうです。
「本当にありがとう」
私の手を握りながら、感謝の言葉をくれました。イビラヒム君、お父さん、お母さん。みんな涙を浮かべながら、温かい言葉を届けてくれます。
はじめての体験でした。熱のこもった「ありがとう」を聞くことが、こんなにも嬉しいことだとは知りませんでした。
たしかに、彼が合格するまでには様々なトラブルがありました。「大変な仕事」であることは間違いありません。でも、そんな困難が吹っ飛ぶような感動があります。
NGOの仕事は、最高に楽しいんです!
【2】ブログを書くのも、最高に楽しいです!
「本当に三輪さんの活動はすごいね。僕なんてまだまだだよ」
昨日ブロガーフェスティバルに参加した際、何度かこんな言葉をいただきました。
非常に嬉しかった一方で、違和感を覚え、こんな風に答えました。
「いや、ブロガーの皆さんの方が凄いですよ」
決してお世辞ではありません。私はブロガーの皆さんが社会に与えているインパクトは果てしないと思っています。
一つ、具体例をご紹介しましょう。
これは、ブロガーフェスティバルの主催者またよしれいさんが2010年に書いた記事になります。3800以上のはてなブックマークがつき、おそらく数万人から数十万人の方に読まれた記事なります。
私も読者の一人でした。そして、決めました。
「私も0からアプリを作ってみよう!」
早速デザインのできる友人に声をかけました。取材のためにバングラデシュにも行きました。そして本当に2ヶ月で自分の作ったiPhoneアプリがAppleストアに並びました。
上の記事を読んでいただければ分かりますが、私がアプリを開発するまでにかかった費用はほとんど0円で、れいさんをはじめとしたブロガーの方々の記事や動画を参考にしました。
こんな成功体験があって、さらにブログを書くようになりました。
こちらは大好きな『わかったブログ』の記事ですが、この記事を読んでから私も毎日個人ブログを書き続けました。年間467本。社会人として働きながら、朝と夜の時間を使ってとにかく記事を更新し続けました。
記事を書くたびに新しい発見があります。
「どうしたら伝えたいことを、うまく伝えられるようになるか?」
「知らない人に興味をもってもらうための言葉(タイトル)の選び方は?」
ブログでの学びは、次第に仕事の変化にも結びついていきます。「ライフハック」系のブログを毎日チェックするようになり、学んだことを職場で活用したところ、驚くほど仕事のスピードが上がりました。
仕事だけではありません。日常にも変化が現れ始めます。
2012年に書いた以下の記事は、2400を超えるはてなブックマークがつき、10万人近い人に読んでいただきました。
この記事がキッカケで講演会の機会もいただき、大好きなTEDの魅力をたくさんの方にお伝えすることができました。また、こんな素敵な言葉をもらったこともあります。
「英語のスコア伸びました!ありがとうございます!」
仕事以外の場で、感謝の言葉をもらう経験など滅多にあるものではありません。でも、ブログを書くと、新しいつながりが生まれ、嬉しい言葉も沢山いただきます。こんな面白いこと、やめられるわけがありません。
ブログを書くのは、最高に楽しいんです!
【3】ブロガーの皆さんと一緒に世界を変えたい!
今回のブロガーフェスティバルに参加するにあたって、主催者のまたよしれいさん、登壇者の鳥居さんのブログで、それぞれ寄稿記事を掲載していただきました。
【寄稿】メディア運営者として、PVよりも大切にしている指標 | 隠居系男子
ブロガーが世界を変えるために。誰でもすぐ始められるシンプルな実践方法 | Last Day. jp
お二人のブログを通じて、私たちの活動を知ってもらい、応援してくれる方々がいらっしゃいました。どなたも、おそらく私たちの活動をご存じなかった方ばかりです。
ブログの力を、改めて感じました。
でも、そこで満足しちゃだめなんです。
私には伝えたい物語がまだまだあります。私たちだけでなく、途上国で活躍しているNGOの皆さん。彼らのストーリーは、途上国の人たちだけでなく、日本の人たちまで笑顔にする力があります。
そしてブログの力もまだまだこんなもんじゃないはずです。一回の記事で終わるようなものではなく、ずっと続くからこそ変わっていく「流れ」がきっとあるはずです。
「NGOとブロガーが手を組むことで、世界は変わる」
これが昨日お伝えできなかった想いであり、ぜひ証明したい目標です。
イベント終了後、帰りの電車の中で『トジョウエンジン』を運営するe-Educationのスタッフに早速相談しました。
「私たちの活動に共感してくれるブロガーの仲間を探したい!」
みんなからGOサインをもらい、本日新たに『トジョウエンジン』運営メンバーの募集を開始しました。
ブロガーフェスティバルに参加された皆さん、参加できなかったけどブログが大好きな皆さんと、ぜひ一緒に世界を変えていきたいです!
【募集】ブロガーの力で世界を変える!途上国のイメージを豊かにするブログを一緒に作り上げていく仲間を探しています! | トジョウエンジン
最後に。
昨日は「ブロガーフェスティバル」に参加できて本当に良かったです。自分の原点やブログの力を再確認することができました。
運営の皆さん、登壇者の皆さん、参加者の皆さん、本当にありがとうございました!