先日コンゴ共和国でタブレットPCが発売されたというニュースを聞いて驚きましたが、カメルーンからも医療用のタブレットが発売されそうです。
開発者本人のこと、開発にいたった目的など、非常に興味深かったのでご紹介します。
表題のとおり、まず驚いたのは開発したのが20代前半の青年“Arthur Zang”。
彼のインタビュー冒頭の言葉が特に印象的でした。
(これはアフリカのカメルーンで作られた初のフルスクリーン医療タブレットです。これは将来莫大な人々の命を救う発明です。)
カメルーンには2000万人近い人がいるにも拘わらず、心臓外科医はたったの30人しかいまません。結果、多くの患者が診察を諦める、もしくは国外の病院で診断を受けているという現状です。
この問題を解決するために立ち上がったのがArthurであり、3年間の調査をかけてタブレットデバイス“Cardiopad ”の需要と必要性を確信しました。
“Cardiopad ”を使えば、都心部の病院に行くことなく、医療診断を受けることができます。タブレットを心電計のように用いて電子データを取り、そのデータを都心部(または海外)の病院に送ることで医者が診断することが可能になるのです。
農村部などでは電気インフラが不足しているものの、7時間以上稼働できるタブレットの持久性でカバーできるとのことです。
残る課題は資金調達とコスト削減。通常心電計は38万円近くかかるところを、15万円で発売するために現在コスト削減に取り組んでいるそうです。
2012年の7月までには病院への導入を目指すというArthur。インタビューの最後の言葉もまた印象的です。
(資金集めも大変だけど、私はカメルーンの医療改革を進める会社を始めるのが楽しみでしょうがないんだ。)
人のための技術。
命を守るためのタブレット。
彼のようなエンジニアが国を変えていくんでしょう。
これからの活動にも期待です!