子供には可能性があります。10歳で世界中を驚かす科学的論文を書くこともできるのです。
2011年に、イギリスの生物学専門誌に論文を載せた、エイミー・オトゥールを始めとした25人の小学生科学者たち。
彼らの可能性を信じ、科学の面白さを一緒に味わった、神経科学者ボー・ロットさんの挑戦をご紹介しましょう。
科学と遊びの共通点
「科学は不確かなものにチャレンジする態度であり、実験は不確かなことを楽しむ遊びのようなものである」
このように考えたボーさんは、遊びの楽しさが分かる人なら誰でも科学者になれるのでは?という疑問を持ちます。
そしてミツバチの実験をするにあたり、8~10歳の子供たち25に人のパートナーを選びました。彼らが遊びの専門家だったからです。
実験はゲームのデザイン
科学的発見には、疑問と実験が必要ですが、2つとも子供たちの得意分野でした。
好奇心が高いためにドンドン疑問が生まれ、実験はゲームをデザインするように作られました。
エイミーたち小学生が考えた蜂の認識パターンの実験。誰も結果を知らない実験に、ワクワクしながら挑戦しました。
「昔々あるところに…」から始まる論文
ボーさんとエイミーは実験の結果をまとめて論文に仕上げましたが、出版を断られてしまいました。
「昔々あるところに」から始まり、クレヨンで図が描かれた論文が生物専門誌の品質基準に足りていなかったからです。
ボーさんはそれでも出版を諦めず、論文を気に入ってくれた神経学や視覚研究科の専門家から推薦状を書いてもらい、2年の月日を経て出版に至りました。
出版をした史上最年少の科学者が誕生した瞬間であり、子供の可能性が世界に証明された瞬間でした。
今回のカギ
最後のエイミーの言葉があまりに印象的だったので、そのまま転記します。
「ゲームで遊びパズルについて考え始めると 科学は退屈な教科なんかではなく 誰でも新しいことを発見できるんだと気付いたんです」
これこそがプレゼンのカギでしょう。
科学は大人だけの学問ではなく、子供と一緒にワクワクしながら楽しめる遊びなのです。
そんなことを10歳の科学者から教わった素晴らしいプレゼンテーションでした。
動画情報
ボー・ロット&エイミー・オトゥール 「科学は万人のもの (子どもも含む)」
Beau Lotto + Amy O’Toole: Science is for everyone, kids included
※iPhone/Android等スマートフォンからはこちらの動画をご覧下さい↓
[1分TED]について
「TEDを見たいけど、英語が苦手。」
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スーパープレゼンテーション|Eテレ NHKオンラインそれでは、これからも楽しいTEDライフを!
@3_wa