学校に通わなければ発明家になれないか。
答えはNOです。アフリカのマラウイに生まれた少年ウィリアム君は、14歳で驚くべき発明に成功します。
今回はそんな小さな発明家の大きな挑戦についてご紹介しましょう。
貧困、飢餓、退学
ウィリアム君はマラウイの貧しい家に生まれました。姉と妹が合計7人おり、男のウィリアムくんは農家である父親の手伝いをよくしていました。
そんな一家を襲った悲劇が2002年の大饑饉。1日1食の厳しい生活が続きました。農家は仕事を失い、ウィリアム君も家族を支えるために学校を退学せざるを得ませんでした。
図書館で出会った運命の1冊
学校に通えなくなっても、ウィリアム君は勉強がしたくて図書館に通いました。そして、運命を変える一冊の本に出会います。
運命の本「Using Energy」には風力発電の写真や図解が描かれており、ウィリアム君は自分で電力を作ろうと決めました。家族を救い、街中を笑顔にするための研究が始まったのです。
国の希望となった大発明
自転車の廃材などからつくった装置は電力を作り出すことに成功しました。改善をくり重ね、電球をつけるのみならず、灌漑でも使えるようなりました。この発明は街中の、国中の希望になったのです。
ウィリアム君は発明の理由について、同じような厳しい環境で暮らす人たちにへ向けてこう語ります。
自分を信じて。諦めないで。
何もかもが真っ暗で苦しかった時を乗り越えた彼は、今マラウイの明るい未来をしっかり見据えています。
今回のカギ
『風をつかまえた少年』で世界的に有名となったウィリアム君のプレゼンです。
■誰の、何のためにモノを作るのかよく考える
14歳の少年はしっかり目標とユーザーのことを考えてモノづくりをしていました。私はついつい最先端の技術を追い求めてしまう傾向があるのですが、技術の意義を考え直すキッカケをもらいました。
ウィリアム君に負けないよう、私たちもがんばりましょう!
動画情報
William Kamkwamba: How I harnessed the wind
ウィリアム・カムクワンバ:僕がどうやって風をつかまえたか
※iPhone/Android等スマートフォンからはこちらの動画をご覧下さい↓
[1分TED]について
「TEDを見たいけど、英語が苦手。」
「10分は少し長い、見る時間がない。」
そんな声から、1分間で動画の魅力がわかるTED紹介、略して[1分TED]は始まりました。この記事を読んで、少しでもTEDの楽しさや面白さが沢山の人に伝わればと思っています。
NHKでも毎週月曜、夜11時から放送されていますので、ぜひご覧いませ。
スーパープレゼンテーション|Eテレ NHKオンラインそれでは、これからも楽しいTEDライフを!