課題は見極めることができても、コンテクストを見落としていることがある

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Do not miss context
photo credit: kevin dooley via photopin cc

昨日に続き、もう少しだけ京都大学・飯吉先生から頂いた映像教育の「落とし穴」に関するお話を。

今回ご紹介するのはあまり聞き慣れない「コンテクスト」についてです。

コンテクストとは?

コンテクスト(Context)あるいはコンテキストは、使われる場面によって意味が異なってきますが、一般的には「文脈」と訳されることが多いです。

「脈絡」や「背景」といった訳され方もありますが、ここでいうコンテクストの日本語訳として相応しい言葉は「状況」です。

もしくは「学習環境」という言葉でも良いかもしれません。大切なのは、課題とは切り離して考えるべきことだということです。

課題=コンテクストという落とし穴

「質の高い教育を受けることができない」

これが課題だとしましょう。では、解決する方法とは?

まず思いつくのが、新しい先生を雇用する方法です。優秀な先生を雇用できれば、授業の質はあがるはずですね。

他にも先生のスキルアップを図る方法があります。もともと働いている先生を活用するため、新しい先生を見つける手間がかかりません。

また、黒板やチョークを新調することも有効です。文字が見えやすくなり、先生のモチベーションもあがることでしょう。

ただ、もしもです。

「そもそも生徒が学校に来ることができていない」

こんな状況下であったらどうでしょう?新しい先生を見つけても、先生を鍛えても、黒板を新調しても、何も解決にはなりません。

意外と軽視されがちなコンテクスト

国際協力において課題発見の重要性は誰も疑う余地ないでしょう。しかし、その課題の前提条件やコンテクストは非常に軽視されがちです。

・生徒はそもそも何を望んでいるのか?
・もしくは何が足りないと思っているか?
・彼らにそう思わせる要因は何か?
その要因をつくりだしている存在は何か?
その存在が生まれた理由は何か?

このように状況を細かく分析し、関係性の紐をたどって行くことで、ようやく課題にあった解決策が見つかるのです。

ソリューションもコンテクストを考えるべき

さらにいえば、課題のみならず解決策を実行するときも、コンテクストを大切にする必要があります。

一番分かりやすいの例が時期について。例えば、質の高い教育を届けたい思っていたとして、いつ届けるかを見落としてしまっている人が多い気がします。

もちろん「ずっと」届けることができればベストですが、限られた時間と予算でできる方法を考えると、ベストなタイミングで策を打ち込むことが大切です。

他にも場所や、時間など、最適なコンテクストはいくつもの切り口から見抜かな変えればならないのです。

今回のカギ

そして一番陥りやすい間違いは、コンテクストは常に変化するものだということです。

教育でも他の分野であっても、風向きや流れちいったものは存在し、昨日ダメでも今日OKが出ることもあります。

この微妙な変化に即座に対応する方法はもちろん誰も知っている由もなく、できることはひたすら現場で検証して行くのみです。

失敗を恐れず、ひたすら前に、そして傍に。

自分自身もしっかり気をつけて行こうと思います。

@3_wa

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