社会を変えるのは政治でしょうか?偉い人でしょうか?
そうではなく「目の前の問題に気づいた個人が社会を変える」と主張をしているのはNPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹さん。
「病児保育」という見えにくかった課題にどう切り込んだのか。社会起業を志す方にぜひ知っていただきたいストーリーを紹介します。
ITベンチャー社長からNPO設立へ
駒崎さんは大学時代、後輩の誘いを受けITベンチャーの社長になりました。
IPOを目指して頑張るものの違和感が拭い切れず、「日本社会の役に役立ちたい」という原点の想いに立ち返ります。
その時、目の前に現れた「病児保育」という問題。この問題に解決するためにNPOフローレンスを立ち上げました。
病児保育は甘くない
「子供の看病で、1週間会社を休んだら会社を首になった」
ベビーシッターの経験を持つ母から聞いた話しがキッカケで取り組んだ「病児保育」の問題解決の道は非常に険しいものでした。
保育業界からはダメ出しを、商店街の空き店舗を活用したモデルは区長の一言でパーに、支援元の企業からは「金返せ」と言われました。
絶望を救ってくれたのは母や支援してくた恩師。「本当は何がしたいのか?」理念に立ち返り、失敗を糧にしてモデルを再構築したのです。
3つの革新
フローレンスはその後3つの革新的なモデルを導入します。
施設に頼らない地域のネットワークを利用した病児保育サービス。料金制に代わる保険制度の導入。プロボラ制度の活用。どれも悩んだ先に見つけた答えでした。
現在では、年収数億の売り上げをだし、モデルは政策化され、同様の事業が全国に広がっています。
1人の動きが、街の人々を変え、国を変える「社会を変える仕事」になったのです。
今回のカギ
「社会を変える」を仕事にできる時代は、もうやってきています。
今回のカギは、
■目の前の問題に向かって行動を移すことが何より大切。
これに尽きますね。
@3_wa
社会起業関連本
社会貢献と収益性の両立を図る社会起業という言葉は今ではずいぶんメジャーになりました。
その起業ストーリーは他にもたくさん書籍化されていますので、興味のある方はぜひ合わせてご覧ください。
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同じくバングラデシュの教育改革に挑む現役大学生起業家の奮闘記です。