「ほんとTさんって話を聴くのが上手いですよね」
同感です。私は浪人生だったころからずっと同じ美容院に通い続けているのですが、その最大の理由は担当美容師Tさん(男性)との会話です。
話を「聴く」のが本当に上手な方であり、最近の私の課題だと感じていることでもあるので、備忘録もかねてぜひご紹介を。
自然な会話を作り出す3つのテクニック
美容師って本当に凄い仕事です。髪を切りながら、お客さんが楽しくなるような会話をするのです。今回は私が感じるTさんの話し方テクニックをお伝えしましょう。
【1】相手のタイプを見極めて、話す頻度を変える
私はしゃべるのが好きな方ですが、話を聞くほうが好きな人がいます。
『ユダヤ人大富豪の教え』でも書かれていましたが、会話はどちらか一方がよくしゃべるケースが非常に多く、美容院でもいっぱい話す人もいれば、ほとんど話さない人もいます。
私の担当Tさんは、お客さんに合わせて話す頻度を変えています。相手が話しやすいよう、もしくは聞きやすいようなペースを意識して会話を作っているのです(※本人から聞いたわけではなく、あくまで推測です)。
【2】相づちを打つ時に、ほんの少し工夫する
美容師さんはいつも髪に意識を集中させていますので、返事をするのも難しいはずです。
それでも、Tさんとの会話はスムーズに進むのですが、先日ある小技を見つけました。それは相手の発言を繰り返すことです。
例えば「○○楽しかったでんですよ」と言えば、「○○は楽しかったんですね」と返します。文字にすると伝わりにくいですが、「そうなんですか」や「へ~」といった返事よりもずっと会話がスムーズになります。
【3】大切なポイントはしっかり目を見て「聴く」
しかし、小技だけでは会話は成立しません。会話には強弱があり、大切なポイントがありますが、そんなときTさんはほぼ100%ハサミを一瞬止めて、(鏡越しに)目を見て返事を返してくれます。
これは気になったので直接聞いたのですが、「心を込めて返事をすること」を心がけているそうです。口で説明するのは簡単ですが、実際に相手のことをしっかり考えて心を込めて返事を返すのは難しいことです。
相手の気持ちを汲み取り、相手が楽しくなるような一言を返す。これって本当に高度なテクニックだと思います。
今回のカギ
最後Tさんに会話のコツを聞いたところ、少し悩んだ後、こう答えてくれました。
■異なる人たちと会話を沢山繰り返すこと
毎日、年齢も性別も異なる人たちと会話をし続けている美容師さんたち。確かに、その技術はすぐに身に付いたわけではないでしょう。
相手がどんな人か見極めて、少しずつ技を磨きながら、心を込めて話を聴くこと。プライベートでも仕事でも役立ちそうなテクニック。良かったらぜひ一緒に磨いていきましょう。
参考図書
以前読んだ話を「聴く」力を磨くための本。よい機会なので、もう一度読み直そうと思います。