バングラデシュが大好きな@3_waです。
バングラデシュの魅力は何と言っても「人」です。温かく家族のように接してくれるバングラデシュの人たちが大好きなのですが、同じくらい好きなのが現地で頑張る日本の方々です。
今回は、そんな素敵な日本人女性の話をご紹介します。
アプーと呼ばれている女性、渡辺麻恵さん
先週末、日藝映画祭2013で公開されたバングラデシュのドキュメンタリー『アプーと呼ばれている光』。EKMATTRA(エクマットラ)というNGOで働く女性の日常と挑戦を描いた作品でした。
ドキュメンタリーの主人公、彼女の名前は渡辺麻恵さん。以前まで舞台俳優の仕事をしていた経験を活かし、バングラデシュの路上で暮らす子供たちに歌やダンスを教えています。
旦那さんと共にバングラデシュに移り住み、子供たちと毎日を共に暮らしながら少しずつ心の距離を縮めている様子がありのまま描かれていました。
バングラデシュで軽視されがちな女性問題に真っ直ぐ向き合い、日本人としての何ができるのか自問しながら小さな挑戦を重ねます。
これまで頼れる人が近くにいなかった貧しい子供たちの「保健室になりたい」と笑い、お姉さんや母親のように子供たちに寄り添う姿には胸が熱くなりました。
バングラデシュで頑張る日本人の魅力がギュッと詰まった作品であり、もっと紹介したいエピソードが沢山あるのですが、ここではもう一人の素敵な女性のストーリーを紹介させてください。
アプーとバングラデシュの魅力を映像化した、原田夏美さん
『アプーと呼ばれている光』は日本大学芸術学部に通う原田夏美さんの卒業制作の作品でした。半年以上前から映像作成を開始し、悩み苦しみながら映像を作られてきました。
私は夏美さんと一度しかお会いしたことがないのですが、彼女がこの作品に込めた想いが伝わってきて、気づいたら涙があふれていました。温かい感動をもらった作品の魅力を、いくつか紹介させて下さい。
全て私の推測ですが、感じたままに紹介させていただきます。
大好きな友人の頑張る姿を
私が夏美さんにお会いしたのは麻恵さんの結婚式の時でした。バングラデシュへ何度も一緒に行き、NGOエクマットラの活動を一緒に手伝い、彼女たちは深い絆で繋がっていました。
そんな友人の頑張る姿を映像に収めようとした夏美さん。夏美さんの目から見た大切な友人の魅力が映像越しに伝わってきました。
バングラデシュの魅力を
ドキュメンタリーでは渡辺麻恵さんだけではく、現地の子供たちの姿もありのまま描かれていました。
「ありのまま」というところがポイントなのですが、バングラデシュの人たちはカメラを向けられると恥ずかしがり、日本人が近づいてきただけで最初は身構えてしまうものです。
しかし、映像の中では子供たちは自然にふるまい、カメラ越しに満面の笑みで笑っていました。これは撮影していた夏美さんに対して子供たちが心を許し、夏美さんもまた子供たちが大好きだったからこそ撮れた映像なのでしょう。
彼女と子供たちの、目には見えない温かい繋がりを感じました。
伝えたいけど伝えきれない
約2か月前、映像の完成を間近に控えた夏美さんから一度相談をもらったことがありました。伝えたいものが見えなくて悩んでいるというより、伝えたいものがありすぎて悩んでいる様子でした。
40分というドキュメンタリーの中で描ける物語は撮影時間に比べればほんの一部です。彼女が触れてきたバングラデシュの魅力はきっと40分では収まりきらなかったでしょう。
限られた時間の中でどの魅力を削るのか。その選択がどれほど苦しい作業であったかは想像できません。皆が知らない何かに対して「ごめんね」と言いながら映像をカットした夏美さんの様子が目に浮かびました。
映像最後のサプライズ
私が夏美さんときちんとお話ししたのは結婚式の時と、電話で相談に乗った時の2回だけ。合わせても3時間程度の時間でした。
お世辞にも「力になった」とは言えないのですが、最後のエンドロールで私の名前が“Special Thanks”の文字の下に現れたときは本当に驚きました。
バングラデシュの魅力に触れ、温かい感動をもらい、こちらの方こそ感謝の気持ちでいっぱいです。
2人の素敵な日本人女性の魅力が詰まった『アプーと呼ばれている光』。
女性の働き方に悩んでいる人、国際協力の道を目指す人など、もっともっと多くの人たちに見てほしいドキュメンタリーでした。
夏美さん、素敵な時間を本当に有難うございました。
@3_wa