「セルフブランディングとは、自分にしかないものを磨き上げること」
確かに間違っていないでしょう。ただ、自分にしかないものが見つからない自分に取っては無理難題であり、ここ数ヶ月「自分らしさ」について考えては頭が痛くなる毎日でした。
結果、ブログを書くこともできなくなってしまったのですが、ちょっとしたキッカケでまた「ブログを書こう!」と思えるようになりました。
セルフブランディングに関する3つの間違い
2014年9月10日はずっと待ち望んでいた日でした。
大好きなメディアである訪日外国人観光客向けWebマガジン「MATCHA」の編集チームの皆さんと、私も運営に携わっている「トジョウエンジン」編集チームの合同飲み会があり、ずっと楽しみだったのです。
飲み会では運営方針や編集ノウハウまで様々なことを聞くことができ、これからのメディア運営にぜひ活かしていければと思いますが、もう一つ個人的に知りたかったのが、個人ブログとの付き合い方について。
と言うのも、私がNGOの代表になってから、この個人ブログをなかなか更新することができず、何を書けばいいか書き倦ねてきたのです。
「このブログをセルフブランディングにどう役立てるべきか?」
こんなことを思ってしまってからは一向に記事が書けず、悶々としていたのですが、MATCHAの編集長であり、個人ブログ「隠居系男子」を運営している鳥井弘文さん(@hirofumi21)の話がとても参考になったので、ぜひご紹介を。
私が勘違いしていたセルフブランディングに関する3つの間違いについてです。
【1】「何か一つ」ではなく「全部含めて」の可能性
鳥井さんの個人ブログでは奈良県天川村で見た日本の原風景の素晴らしさといった記事があり、「MATCHA」のコンセプトと重なる記事が何本もあります。
しかし、それはブログ全体のあくまで一部。SIMフリー版iPhoneのことが書かれていたり、バガボンドの書評が書かれていたりと、記事のテーマは様々。ただ、どの記事を読んでもどこか「鳥井さんらしさ」を感じます。
ここがポイントなのでしょう。「何か一つ」を切り出して突出する人もいると思いますが、「全部含めて」自分らしさが形作られることもあるのだな、と改めて思いました。
【2】「誰か」ではなく「あの人」へのブランディング
もう一つオモシロかったのが、MATCHA編集部の皆さんが感じていた鳥井さん(編集長)の印象です。
頻繁に直接会っている訳ではないにも関わらず、それでも人柄や考え方をよく理解している様子であり、ブログやTwitterの発言を通じて、鳥井さんの思っていることを「何となく」つかみ取っているとのことでした。
この話を聴いた時にふと思ったのが、ブログでもTwitterでも、不特定多数の人が見るものでありながら、実は身近な人たちがよく見てくれるものだということです。
おそらくブランディングについても同じことが言え、自分が何度も同じような発信をすることで、それを見てくれる身近な人たちの意識が少しずつ変化・影響していくもなんだな、と思いました。
【3】「背伸び」しない「当たり前」の中に光るもの
最後に、飲み会の終盤で鳥井さんからとても嬉しい言葉をもらいました。
「三輪さんの場合、思っていることをそのまま記事にしたら、それで十分にブランド化すると思いますよ」
何が嬉しかったかというと、ブランド化云々ではなく、思っていることを「そのまま」記事にすることに価値があると思ってくれたことです。
ブログやTwitterに触れると、ついつい「背伸び」してしまいたくなることもありますが、結果として自分の首を絞めたり、他人に不快な印象を与えることもあります。
ただ、その一方で「当たり前」のことは表に出すことは恥ずかしく、誰も共感してくれないのではないか、と不安になることもあります。
結果、「背伸び」と「当たり前」の間で揺れることがしばしばあるのですが、「当たり前」の中にも光る価値があると言ってくれたことが、とても嬉しかったのです。
実は身近にあった処方箋
帰りの電車の中、これからどうやって自分の中にある「当たり前」の価値を引き出し、大切な人たちに届けるか考えましたが、方法は一つしか思いつきませんでした。
「ブログを書く」
これしかありません。
このブログには「好きなこと」がいっぱい詰まっています。恥ずかしい悩みの種や消し去りたい失敗談もあります。この記事を書く前にある程度記事を読み返しましたが、全部自分の一部であり、共通する「何か」が確かにあるなと思いました。
まだ自分の中にある価値が何なのかは全然見えませんが、思っていることをそのまま書き続けることできっと光る価値も出てくるでしょう、たぶん。
この何とも言えない期待と不安を楽しみながら、ブログの更新頻度を上げていけたらと思います。
明日も頑張って、いや、あまり頑張らずにブログを書きます。
良かったら、ぜひご一緒に。
[photo credit: Mister.Tee via photopin cc]