大切な人が不可能といわれる困難にぶつかったらどうしますか?
今回は起業家ミック・エベリングの素晴らしい選択と挑戦をご紹介します。
大切な人の壁
グラフィック・アーティストのTEMPT(トニー)は、ある日全身麻痺の病気にかかり目以外を動かすことができなくなりました。
このことを知ったミックは、大切な知人を支える決心をしました。
「もう一度トニーにグラフィックを描かせてあげたい」
ミックの挑戦が始まりました。
EyeWriterの発明
ミックはがむしゃらに行動します。
保険会社を説得して高額な装置を獲得し、レーザー・ポインタで絵を描く先端技術を持つ団体(GPL)の協力を得て、世界有数のプログラマーを7人集めました。
そして誕生した「EyeWriter」により、トニーは7年ぶりに絵を描くことができました。
「水の中に閉じ込められていたのが、やっと水上に出て呼吸ができるようになった」
2人の、沢山の人たちの願いが叶った瞬間でした。
不可能の乗り越え方
「EyeWriter」はTIME誌で最も優れた発明品(2010年)の1つに選ばれ、翌年トニーの絵はロサンゼルスの美術館で出展されることになりました。
ミックは「EyeWriter」のコードやソフトウェアを全て公開し、材料さえあれば誰でも作ることのできる状態にしました。
プログラマーでも医者でもなかった彼が壊した、不可能の壁。
彼は困難にぶつかったとき、2つの問いを自分に問いかけるそうです。
if not, then when?
(今でなければ、いつやる?)
if not me, then who?
(自分でなければ、誰がやる?)
不可能を可能にするのは、いつかではなく今、他人ではなく自分なのです。
【感想】周りを巻き込む力
ミックが不可能を超えたのは、優秀な仲間たちの協力があったからでした。
人間一人でできることは限られていますが、専門性を集めたチームなら、世界を変える発明も生まれます。
己の武器を磨き、仲間と力を合わせて不可能に挑んでいく。挑戦のノウハウがよくわかったプレゼンテーションでした。
動画情報
約8分の動画です。日本語字幕もついていますので、ぜひご覧くださいませ。
ミック・エベリング:閉じ込め症候群のアーティストを解き放った発明
Mick Ebeling: The invention that unlocked a locked-in artist
※iPhone/Android等スマートフォンからはこちらの動画をご覧ください↓
[1分TED]について
「TEDを見たいけど、英語が苦手。」
「10分は少し長い、見る時間がない。」
そんな声から、1分間で動画の魅力がわかるTED紹介、略して[1分TED]は始まりました。この記事を読んで、少しでもTEDの楽しさや面白さが沢山の人に伝わればと思っています。
NHKでも毎週月曜、夜11時から放送されていますので、ぜひご覧いませ。
スーパープレゼンテーション|Eテレ NHKオンラインそれでは、これからも楽しいTEDライフを!
@3_wa